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「こんな反応をされた時の採点は?」と質問された点について、現在の考え方をまとめてます。
( )内は得点。
疑問、矛盾、不適切な点があればご指摘ください。検討していきたいと思います。

基本的な考え方としては、それぞれの行動に対して。
 (3)=一人で十分に行うことができる。
 (2)=一人で行い、目的も果たせるが、少し苦労する。
 (1)=周囲が少し手伝う必要がある。
 (0)=目的を果たすためには、周囲が全て手伝う必要がある。
  *3段階のものについては、(3)(2)が一緒になっている感じです。


<事例>

(挨拶)
・声は出さないが、会釈のようなものはある
  →挨拶としてOK(3または2)。
・人を選んで挨拶している
  →自分に対してしないとしても、他の人にしているのを観察できればOK(3または2)。
・視線の動きはあるが、自分の方は見ない
  →他者への認識がなく、挨拶としても認められない(0)。

(視線)
・話の途中から傾眠、または遠くを見る
  →そのたびに声かけなどが必要、ということで(2)。

(理解)
・傾眠やその他でなんとも言えない
  →評価時点では(0)。その後のかかわりの中で変化が見られたら、再評価。

(出づらさ)
・構音障害で何を言っているか分からない
  →ここでの評価は、意味の通じる単語や文を話せるかどうかなので、声の聞き取りにはこだわらない(3)。声の評価は声質にて。

(声質)
・入れ歯によって違う
  →普段使用していれば、入れ歯を入れて。あまり使っていなければ、外した状態で。日常生活に基づいて評価する。
・がらがら声やかすれ声ではないが、声の異常があって聞き取りづらい
  →聞き返しの程度によって(2〜0)。
・失語症で、何を言っているのか分からない
  →言葉の内容は「出づらさ」で。意味のある言葉はなくても、声質に異常がなければ(3)。

(氏名)
・苗字の一文字目を斉唱すれば続けて言える
  →名前を自力で答えているので(2)。
・2択の方法は?
  →「○○?××?」と文字、または音声にて。

(日付)
・部屋のカレンダーを見ながら、正しい日付を言った
  →自分で気づいて利用したのなら(3または2)、評価者がカレンダーを提示または促して利用したのなら(1)。

(病識)
・障害を実際以上に重く訴える
  →その訴えの基になるようなエピソードや根拠があれば(3)、評価者からの確認で矛盾や修正が入るようなら(2)、詐病と思えるぐらい根拠のないものならば(0)。

(よだれ)
・観察場面では認められないが、よだれの訴えがある
  →観察場面でなければ(3)。その後の観察で認められれば、再評価。

(飲水)
・経管、水を飲まない、拒否
  →実施困難で(0)。拒否については食事場面を観察。

(起き上がり)
・機能的には大丈夫そうだが、経管やベッドサイド指示のために評価できない
  →実施不可にて(0)。その他の基本動作についても同様。

(座位)
・補助ベルトがあれば座ってられる
  →ベルトの目的が姿勢補助ならば(1)。

(移乗)
・手すりの有無によって違う
  →現状で評価の上、必要あれば備考欄に記入。

(移動)
・施設内なら自立しているが、外では不可
  →現状で評価の上、必要あれば備考欄に記入。

(意欲)
・言われればやるが・・・普段はしない
  →日常生活での大きな問題がないならば(1)。
・好きなことしかしない
  →選択的にであっても、意欲を見せることあるならば(2)。基本的には、自分から何かをするのが(2)、全てに受身的なのが(1)、言われても全部、または一部しかできないのが(0)。

(危険管理)
・意識障害や傾眠傾向強く、まったく動かない
  →逆にいえば危険行動は見られないので(2)。突発的、反射的に動いて危険なことがある(グローブや抑制が必要な方)なら(1)。

(もめごと)
・相手によってあったりなかったり
  →あれば(1)または(0)。毎日のようにあるかどうかの頻度で。

(状態の波)
・パーキンソン病の方のOn/Offは?
  →変化激しいので(0)。応用的には、OnとOffのそれぞれでチャートをとっておけば、変化の波もつかめるか?


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「チャート:目次」


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