有利でなければ動かず、無益なことは行わず、身を守る手段が他にないときでなければ戦わない、ということ。兵法書でありながら、戦争を起こすにあたっての慎重な態度は孫子の一貫した姿勢です。
客観的に状況を判断し、必要性と安全性が保証されなければ戦いは行うべきではないことをいっています。アントニオ猪木は、プロレスのジャンルを超えて一般メディアにでることも多く、知っている人も多いと思います。
この方の語録や行動はとても興味深いのですが、実業家という一面を持っています。
あまり知られていませんが、パスタに使うタバスコも猪木が日本で初めて輸入し広めたものです。
しかし猪木は次々と新規事業(しかも怪しいものも多い!新エネルギーなど・・・)に手を出すために、結果的に負債を抱えることが多く、タバスコの権利などもそのために手放したと言われています。
猪木信者と呼ばれる人にとってはそこがまた魅力なのですが、とにかく夢を描いたら、計算も何もないままに突き進む感じです。
孫子の態度とはまったくの逆です。その結果、それらの事業については成功と呼べるものは余りありません。しかし個人レベルで見れば、それらの失敗もまた「猪木伝説」と呼ばれるものにまで昇華しており、常識の枠ではくくれない人だな〜と、つくづく興味深く見ております。