智将は務めて敵に食む
(ちしょうは、つとめて、てきにはむ)

 智謀に優れた将軍は軍事物資などの補充を、自国から輸送するのではなく、敵地で調達する、ということ。

 国家、個人に限らず財産というものには限界があります。その財産を守るためには、常に自分の持ち出しではなく、相手のものも利用しろと言うことです。何も騙して奪えというわけではなく、利用、拝借です。

 専門職といわれる人にこそ多いのですが、関わる問題全てを自分でやってろうという人がいます。
 よく言えば気負い、プライドを持って仕事をしているのですが、その問題解決にふさわしい人や一緒に当たるべき人がいてもうまく協力できなかったり、他の人の意見を聞かないままに突っ走った結果、方向を間違ってたりします。
 いわゆる「専門馬鹿」です。縦割りの行政なんかでも同じようなことがみられます。

 「餅は餅屋」「三人寄れば文殊の知恵」という諺もあります。
 問題が起きたときには、人の知恵を借りてくることも必要でしょうし、いい意味で甘え上手になる必要もあると思います。
 専門家や行政の自分の領域に対する意識が高すぎる場合にうまく甘えられず、「ちっとも協力してくれない」「私一人で頑張ってる、やるしかない」などと愚痴ってるケースが多いようです。

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