善く戦うものは、勝ち易きに勝つ者なり
(よくたたかうものは、かちやすきにかつものなり)
 戦上手な人の勝ち方は、いかにも楽勝!という勝ち方をする、ということ。

 ここまで順次読んでいただいた方にはお分かりなように、戦は始める前に勝敗が決まっている、と言ってます。
 戦上手はその態勢を整えてから戦を始めるので無理がなく、必死にもならず、余裕をもって勝利することができるのです。

 この言葉を聞いて思い出すこと。「名選手にファインプレーなし」

 ファインプレーという言葉は、野球などのスポーツでよく使われますが、ご存知のとおり取れるかどうかというような、ぎりぎりのところで捕球をするなどの名プレーのことです。
 しかし、名選手はあらかじめ打球が飛んできそうな場所を予測し、守っているので、ファインプレーは起こりえない、ということです。高校時代に教師が雑談の中で言っていて、授業の内容よりもよく心に残ってます。
 究極のファインプレーとは、一歩も動かないままグローブを出したら、そこにボールが飛び込んでくるという状況かもしれません。

 それがファインプレーと言われることはないと思いますが、本当の勝利とはそんなものだと孫子も言ってます。

「戻る」

  inserted by FC2 system