その疾きこと風の如く、その徐かなること林の如く、侵掠すること火の如く、動かざること山の如し
(そのはやきことかぜのごとく、そのしずかなることはやしのごとく、しんりゃくすることひのごとく、うごかざることやまのごとし)
 疾風のように行動するかと思えば、林のように静まりかえる。燃え盛る炎のように襲撃するかと思えば、山のように動かない、ということ。

 作戦行動における動きかたについて述べています。
 行くと決めたら後ろを振り返らずに突き進む、退くと決めたら未練も残さず退却する、というメリハリのきいた行動が必要なことを言っています。
 武田信玄の旗印、「風林火山」はこの言葉から取られています。

 誰でも悪いことをした記憶はあると思います。犯罪という意味ではなく、いたずらも含めて。
 そんな時、こそこそと落ち着かない態度をしていると「何かある!」と、相手にはすぐに分かります。
 いたずらを仕掛ける瞬間には素早く動き、その前後では何事もないかのように、普段どおりに過ごしている。これでこそ、いたずらも成功します。

 鮮やかな盗難事件がニュースになることがありますが、時々「よくもこんな」というぐらい、白昼堂々と行われているケースがあります。
 その手口は、動と静のギャップが激しい場合が多いように思います。

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